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砂糖のFODMAP(フォドマップ)早見表★果糖ブドウ液糖7つのリスク

砂糖のFODMAP(フォドマップ)早見表★果糖ブドウ液糖7つのリスク

砂糖(甘味料)のFODMAP(フォドマップ)を一覧にまとめました。

果糖ブドウ液糖」は高FODMAPで「ブドウ果糖液糖」は低FODMAP…
どちらも同じ「異性化糖」なのにナゼ?!

「異性化糖」にまつわる疑問をすべて解決します!

新たに発見された「異性化糖」と腸内細菌の関係性についてもまとめましたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。




糖分(甘味料)★FODMAP早見表

FODMAP
  • てんさい糖
  • はちみつ
  • アガベシロップ
  • コーンシロップ
  • 果糖ブドウ糖液糖
  • 高果糖液糖
  • 濃縮果汁
  • キシリトール
  • ソルビトール
  • マンニトール
  • マルチトール
  • エリスリトール etc
FODMAP
  • ブドウ糖
  • 上白糖(白砂糖)
  • 三温糖
  • グラニュー糖
  • きび砂糖
  • 黒糖
  • メープルシロップ
  • パームシュガー
  • ココナッツシュガー
  • ブドウ糖果糖液糖

※「ブドウ糖果糖液糖」は1日のトータル摂取量によります。

果糖ブドウ糖液糖が高FODMAPの理由

「果糖ブドウ糖液糖」や「異性化糖」が高FODMAPの理由

食品の原材料欄でよく目にする「ブドウ糖果糖液糖」や「果糖ブドウ糖液糖」は、工業的に作り出された液体状の甘味料「異性化糖」(高フルクトース・コーンシロップ)の一種です。

一般的な砂糖の原料が「さとうきび」や「てんさい」なのに対し、異性化糖は「でんぷん」(主にトウモロコシ・じゃがいも・さつまいも等)から作られます。

何より特徴的なのが、異性化糖は含まれる成分「果糖(フルクトース)」の割合によって、名称が変わります。(ややこしい!!)

  果糖含有率 50%未満  ブドウ糖果糖液糖

  果糖含有率 50%以上90%未満  果糖ブドウ糖液糖

  果糖含有率 90%以上  高果糖液糖
  • 果糖ブドウ糖液糖」をコーンシロップと明記する場合もあります。
  • 上記の液糖に 10 % 以上の砂糖を加ると、砂糖混合異性化液糖になります。
    (例:ブドウ糖果糖液糖    10 % 以上の砂糖   砂糖混合ブドウ糖果糖液糖)

果糖(フルクトース)は高FODMAP

FODMAP(フォドマップ) フルクトース

果糖(フルクトース)」はフルーツやハチミツに多く含まれている成分です。小腸での吸収が悪い4種の糖質 FODMAP(フォドマップ)の1つです。

発酵性の Fementable(ファメンタブル)

オリゴ糖 Oligosaccharides(オリゴサクライズ)

二糖類 Disaccharides(ダイサクライズ)

単糖類 Monosaccharides(モノサクライズ)  これ!

And(アンド)

糖アルコール Polyols(ポリオール)

果糖」が多いほどFODMAP濃度が高まるので、「果糖」を50%以上含む「果糖ブドウ糖液糖」と「高果糖液糖」は高FODMAPに分類されています。

ただし!!「ブドウ糖果糖液糖」も大量に摂取して限度を超えれば、高FODMAPになります。

果糖」は低温になるほど甘さが強くなる性質があるので、清涼飲料水、スポーツドリンク、お菓子類、調味料、ドレッシングなどに特に多く使われています。

異性化糖のリスク1
異性化糖はFODMAP




「果糖」は満腹感が得られない

果糖(フルクトース)」は小腸での吸収が悪いので、血糖値の上昇が緩やかです。
するとインスリンも刺激されないので、脳は満腹感を感じません。

白砂糖にも「果糖」は含まれますが、異性化糖は「果糖」をより多く含むので、いくら食べても満たされない状態が長く続きます。

さらに砂糖より120~150%の甘味があり、甘いものへの依存性も心配されています。

「デザートは別腹~♪」は、満腹感を感じない「果糖」をより多く含んでいることが理由の1つです。

異性化糖のリスク2
満腹感が得られない

「砂糖」と「異性化糖」の違い

「砂糖(ショ糖)」と「異性化糖」の違い

そもそも砂糖異性化糖は、全く異なる甘味料です。

砂糖が「さとうきび」や「甜菜(てんさい)」からショ糖(スクラロース)の結晶を抽出してつくられるのに対し、異性化糖は穀物などの「デンプン」を分解してつくります。

共通点は単に「甘い」というだけ!原料も製造過程も成分構成もすべて異なります。

種 類 砂 糖 異性化糖
*二糖類**単糖類*
主成分
  • ショ糖(スクロース)
  • ブドウ糖(グルコース)
  • 果糖(フルクトース)
原 料
  • さとうきび
  • てんさい(ビート)
  • デンプン
  • (トウモロコシ・じゃが芋・さつま芋など)
特 徴
  • 甘味度を測る時の基準
  • クセのない程よい甘さ
  • 温度による甘味の変化なし
  • ショ糖の120~150%の甘味度
  • コクのある甘さ
  • 低温になると甘さが強くなる
砂糖は「ブドウ糖」と「果糖」が1対1で「結合」しています。異性化糖は「ブドウ糖」と「果糖」が混ざりあっているだけの「混合液」です。

異性化糖の「果糖」は自然界に存在しない化学物質

異性化糖の「果糖」は自然界に存在しない化学物質

異性化糖に含まれる「果糖(フルクトース)」は、分解した「ブドウ糖」の一部を、さらに別の酵素によって変換して作られています。この工程を「異性化」と呼びます。

しかも原料に使われているのは、約90%がアメリカ産のトウモロコシです。

アメリカのミシガン州立大学の報告  によると、アメリカ産のトウモロコシの80%以上は遺伝子組み換えだそうです。

つまり異性化糖には、遺伝子組み換えの原料から人工的につくり出された化学物質「果糖」が、大量に(自然界には存在しない比率で)含まれているということです。

人工的に組み込まれた遺伝子が、人体に後々どのような影響を及ぼすのか、現時点ではハッキリしていません…が!!

カルピスヤクルトスポーツドリンクなど、子どもたちが飲む機会の多い飲料にも、異性化糖はたくさん使われています(涙)
(せめてもっと、そのことを広く告知してもらいたい…!!)

異性化糖のリスク3
遺伝子組み換え食品に潜む危険性

「果糖」のダイエット効果は嘘

「果糖」のダイエット効果は嘘!中性脂肪が増えて生活習慣病の原因になります。

一般的な砂糖(ショ糖)は「ブドウ糖」と「果糖」が結合した状態なので、体内に入るとまず分解され、そのあと小腸から吸収されます。

異性化糖はもともと「ブドウ糖」と「果糖」が単体で存在するので、消化酵素に分解されることなく、そのままの形で小腸に届きます。小腸に入った「ブドウ糖」は血液に流れ込み、「果糖」は門脈から肝臓に運ばれて代謝されます。

本来「ブドウ糖」と「果糖」は相互に作用しあいながら体内で利用されます。異性化糖自然界にない比率で「果糖」が多く含まれます。

インスリンの影響を受けない「果糖」は、「ブドウ糖」より早くエネルギーとして利用され、余った「果糖」が肝臓内で中性脂肪に変化します。

さらに変化した代謝産物が超悪玉コレルテロールと呼ばれるVLDLや遊離脂肪酸を増やし、生活習慣病の原因となることも明らかになっています。

ハードな運動の直後は「果糖」が多く利用され、さらに筋肉へのグリコーゲンの蓄積も増えます。ですが運動量が少ないと、余分な「果糖」は肝臓に送られます。

果糖」が血糖値に影響しないことを「ダイエットに効果的」と誇張している記事もたまに見かけますが…

異性化糖の「果糖」は完全に【別物】と思ってください!

異性化糖のリスク4
中性脂肪が増える




「果糖」がもたらす本当のリスク

「果糖」がもたらす本当のリスク

果糖ブドウ糖液糖」や「ブドウ糖果糖液糖」は砂糖よりも価格が安く、安定生産できて輸送しやすいため驚くほど多くの食品に利用されています。

特にペットボトルで売られているドリンク類は、糖質の大半が異性化糖」です。

世界保健機関(WHO)は、糖質の摂取量を1日の総エネルギー摂取量の5% = 平均的な体型の成人で1日当たり約25g(砂糖=小さじ6杯分)を超えないよう勧告しています。
ペットボトル1本で簡単に超えちゃうよ…?

  ガムシロップの正体

ガムシロップの主成分は「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」です。冷やすと甘味を強く感じる性質を利用して、アイスコーヒーなどに多く利用されています。
※ ホットコーヒーにガムシロップを入れないのは、熱いと「果糖」の甘味を感じにくくなるからです。

甘いものへの依存症

「果糖」がもたらす本当のリスク=甘いものへの依存症

私たち人間が甘味を求めるのは、生きるための「生存本能」です。人間の体内にある約60兆個の細胞は、ほとんどが「ブドウ糖」を利用して活動しているからです。

数多くある食べ物の中から、効率良く「エネルギー源」を検知できるように、ヒトは甘いものや炭水化物を食べると脳内に幸せホルモン「ドーパミン」や「「セロトニン」が分泌されます。

ただし甘味から得られる幸福感に必要以上に依存してしまうと、脳は血糖値のコントロールができなくなって、過剰に糖分を欲するようになります。

異性化糖に含まれる化学物質の「果糖」は、通常の砂糖以上に甘く、依存性がより強いと懸念されています。

異性化糖のリスク5
過剰な甘さへの依存性

腸内細菌叢の変化

「果糖」がもたらす本当のリスク=「異性化糖」による腸内細菌叢の変化が、脂質の代謝異常(脂肪肝、脂質異常症)を引き起こす

2021年7月、名古屋大学の研究グループ  が「果糖(フルクトース)」の摂り過ぎは腸内細菌叢の変化をもたらし、脂質の代謝異常(脂肪肝、脂質異常症)を引き起こすと発表しました。

FODMAPの1つである「果糖(フルクトース)」は小腸での吸収が悪く、過剰に摂り過ぎると腸内環境の変化を招きます。

この腸内細菌叢の変化が、脂肪肝や高中性脂肪症の原因になっていたことが明らかになったのです。

これまで果糖(フルクトース)による脂質代謝異常は、大量の果糖(フルクトース)が肝臓に流れこむためだと考えられていました。

ですがこれだけだと、代謝異常とメタボの因果関係が説明不足だとの指摘もありました。

脂質の代謝異常は「メタボリックシンドローム」(通称「メタボ」)につながります。

つまり「メタボ」の主な原因は…

1.運動不足
2.動物性脂肪(飽和脂肪酸)の過剰摂取
3.腸内環境の変化(!)

異性化糖のリスク6
腸内細菌叢を変化させる

糖化リスクについて

「果糖」がもたらす本当のリスク=「糖化」による老化促進

「糖化」とは、タンパク質が「加熱」されることによって余分な「糖質」と結びつき、変性してしまうことです。

タンパク質が「糖化」してできる最終生成物を「AGE(蛋白糖化最終生成物)」といい、これが老化の原因物質だと考えられています。

ヒトの身体は「骨・内臓・筋肉・肌・髪の毛・血管」すべてがタンパク質から構成されているので、AGEは全身の老化を進行させます。

「骨」が糖化すれば骨粗しょう症、「血管」が糖化すれば動脈硬化、「皮膚のコラーゲン」が糖化すれば肌の老化(シミ・皺・たるみ)を招きます。
ここで注意したいのが「異性化糖」です!

異性化糖」に含まれる「糖」は単糖で、体内への吸収が早く血糖値を急上昇させます。

特に清涼飲料水などのドリンク類は一気に「糖質」を摂取するので、余分な「糖」が余りやすく「AGE」を作る元凶となる可能性が極めて高くなります。

異性化糖のリスク7
糖化による老化促進

※「AGE」は食べ物にも含まれますし、調理法(加熱方法と加熱時間)によっても変化することが分かっています。

  「AGE」含有量の多い食べ物
揚げ物全般、加工肉類(ベーコン・ソーセージ等)、バター、チーズなど

  高温調理になるほど「AGE」は増えます。
「生」 「蒸す・ゆでる」 「煮る」 「炒める」 「焼く」 「揚げる」の順に増加

※電子レンジはマイクロ派による高温加熱なので、短時間でもAGE含有量は高めです。




「異性化糖」の裏話

「異性化糖」の裏話。異性化糖を生み出したのは日本人だった!

「砂糖」は戦後の日本において、非常に高価な輸入品でした。

一方で、戦後の食糧難を解消しようと国を挙げてサツマイモの栽培に力を注いでいたので、サツマイモは国内で大量に余っていました。

余ったサツマイモを活用して、砂糖の代わりを作れないか?

日本の各省庁で競うように天然甘味料の研究開発がスタートしたのが1962年です。

そして世界に先駆け、日本の企業が(工場での)異性化糖の基本製造方法を確立しました。(1965年~1970年までに特許を取得)

「異性化糖」を生み出したのは、日本人だったのです!「ブドウ糖」をいかに「果糖」に転換(異性化)するかが大きな課題でした。

そんな「異性化糖」の製造法にいち早く注目したのがアメリカ企業でした。
当時「キューバ危機」によって「砂糖」の国際価格が高騰していたからです。

アメリカ政府は「トウモロコシ」の栽培に助成金を支給し、「異性化糖(コーンシロップ)」の生産を後押ししました。

砂糖よりも安価な「異性化糖」は、新たな天然甘味料として世界中に広まっていきました。

日本では当初、異性化糖はあまり普及しませんでしたが、1980年代にスポーツドリンクや炭酸飲料に利用されると、需要が急速に拡大していきました。

2019年8月、アメリカ産のトウモロコシが大量に日本へ輸入されることが決まりました。
アメリカと中国の関税競争が激化し、中国が急遽アメリカ産のトウモロコシを買わなくなったからです。(日本へ輸入したトウモロコシの多くは、家畜の飼料になっているとかいないとか…)

2022年現在、「異性化糖」の需要は健康志向の高まりから世界的に減少傾向にあります。(世界で生産される砂糖類の約10%超が「異性化糖」)

しかし、ここ日本においては・・・

砂糖類の全体需要の約40%が「異性化糖」です(涙)
直接、目に見えないところで「異性化糖」は本当にさまざまな食品に使用されています。

私たち日本人の多くは「異性化糖」の抱える本当のリスクを知らされないまま、自分のカラダに知らぬ間に「異性化糖」を取り込んでいる… それが日本の悲しい現状です。