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腸の病気*過敏性腸症候群、SIBO、クローン病、リーキーガット他

腸の病気と主な症状│過敏性腸症候群、SIBO、クローン病、リーキーガット症候群

近年、日本人の「大腸がん」が急速に増え続けています。

特に女性はがんの死亡率1位、患者数も乳がんに次いで2位、早期の大腸がんは症状が出にくい特徴があり、これが死亡率を高くしている理由の1つだそうです。

大腸がんを患う方は、若い頃から便秘に悩む方が多く、食生活の欧米化によって腸内環境が悪化していることも要因の1つだと指摘されています。

便秘・下痢・お腹の張り・オナラなど、日常的に起きているお腹の不調を「単なる生活習慣病」と捉えずに、食生活を見直すキッカケにしてもらえると嬉しいです。



過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)お腹の調子が悪くて週1回以上の頻度で腹痛が続き、便秘や下痢などの症状が数ヵ月以上も続いているにも関わらず、内視鏡検査やX線検査・生検・血液検査では異常が見られないことが「過敏性腸症候群(IBS)」の特徴です。

大きく分けると「便秘型」と「下痢型」、下痢と便秘が同じ頻度で繰り返される「混合型」、不定期に様々な症状がおきる「分類不能型」の4タイプがあり、症状が重症になると通勤電車に乗れないなど日常生活に支障を来す場合もあります。

日本人で原因不明のお腹の不調に苦しんでいる「過敏性腸症候群」の患者さんは、人口の約10~15%(推定1290万~1935万人)、中高生においては約18%いるそうです。

「過敏性腸症候群」の方が「低FODMAP食」に3週間取り組むと、約75~80%の方に症状改善が見られたと報告されています。

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機能性ディスペプシア(FD)

胃もたれやみぞおちの痛みなど、胃の不快な症状が3カ月間以上続いているにも関わらず、内視鏡で見ても胃の粘膜などに異常が見られない疾患を「機能性ディスペプシア(FD)」と呼びます。

以前は「ストレス性胃炎」「胃下垂」などと言われていましたが、2013年に正式な診断名として認められました。

  • つらいと感じる食後の胃もたれ感
  • つらいと感じる早期満腹感
  • つらいと感じるみぞおちの痛み
  • つらいと感じるみぞおちが焼ける感じ

上記の症状が少なくとも6カ月以上前から1つ以上あり、その症状が直近で3カ月以上持続していて、生活に悪影響を及ぼしていることが、新たな診断基準とされています。(2016年発表/Romr IV基準)



SIBO(小腸内細菌異常増殖症)

SIBO(小腸内細菌異常増殖症)「SIBO」は小腸内の腸内細菌が異常に増殖してしまう病気で、過敏性腸症候群(IBS)の約6~8割が「SIBO」を合併していると示唆されています。

正常な小腸の腸内細菌数はおよそ1万個程度ですが、「SIBO」を患った方の小腸内では細菌数が約10倍(10万個以上)に異常増殖しているそうです。

「SIBO」は現在、逆流性食道炎(GERD)・線維筋痛症・パーキンソン病・心筋梗塞・免疫力低下・酒さ(酒皶/Rosacea)など、様々な病につながることが指摘されています。

「SIBO」が疑われる場合も「低FODMAP食」の有効性が高いようです。

小腸はブラックボックスの臓器?!

小腸は最近まで、「ブラックボックスの臓器」と呼ばれ、胃カメラも大腸カメラでも届かない未知の領域でした。小腸の管腔内は流れが速くガンの発生率も少なかったため、言わば「ほったらかしの臓器」だったようです。それが近年、小腸内視鏡やカプセル内視鏡が広まったことで、様々な不調の原因が小腸と関係していると明らかになってきました。

SIFO(小腸真菌異常増殖症)

SIBOと似た症状が現れる小腸の病気に「SIFO」があります。「SIFO」は腸内細菌の中でも「カンジダ菌(カビの菌)」の数が異常に増殖した状態をさします。

カンジダ菌とは

カンジダ菌は、イースト菌の一種(キノコと同じ真菌の仲間)で別名「酵母」とも呼ばれます。
誰の腸にも存在する菌で、通常は免疫を高めたり善玉菌の栄養源として役立っていますが、増殖すると粘膜の正常細胞を貫通し、組織の奥まで侵入してしまいます。

さらにカンジダ菌が腸粘膜を貫き、腸に根を張ると、リーキーガット症候群・過敏性腸症候群・アレルギー症状などの原因になると考えられています。

カンジタ菌の細胞活動には「糖代謝」が不可欠で、特に砂糖のような単純糖質を好んで増殖するため、甘いものに対する異常な執着が特徴の1つです。
カンジタ菌が増殖しないためには、まずはイースト菌が含まれる食品(パンなど)と、砂糖をできるだけ控えることが賢明なようです。

加えてイースト菌の栄養源となるイーストフードや臭素酸カリウムなどの食品添加物にも注意が必要と言われています。



リーキーガット症候群(腸漏れ)

リーキーガット症候群(腸漏れ)「リーキーガット症候群」は、小腸の腸壁が担うバリアシステムが破綻し、腸内にあるべきもの(食物成分や細菌など)が腸から血中に漏れ出してしまう現象を指します。

今はまだ医学的に結論づけられた病名ではありませんが、腸管内細菌が粘膜バリアーを通過して体内に移行する「バクテリアルトランスロケーション(Bacterial Translocation)」という現象は医学的にも認められていて、日本でも順天堂大学で研究されています。

腸漏れの状態が慢性化すると、糖尿病・高脂血症・自己免疫疾患・認知症など様々な病気の進行を促進し、その他にも多くの病気との関連性が疑われています。

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グルテンとの関連性

「リーキーガット症候群」の原因としてよく知られるのが、小麦のタンパク質「グルテン」です。

リーキーガット症候群(腸漏れ)とグルテンの関連性

グルテンの主要成分「グリアジン」が、小腸内の上皮細胞に結合してゾヌリンというタンパク質を過剰に分泌し、細胞と細胞のつなぎ目(タイトジャンクション)に隙間ができると「腸漏れの症状」が現れると考えられています。

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リーキーブレイン(脳漏れ症候群)

リーキーガット症候群が引き起こす様々な症状の1つに「リーキーブレイン」と呼ばれる脳の現象があります。
通常は「血液脳関門」によって強力に守られている脳内に、有害物質が侵入してくる状態をさし、原因はリーキーガット症候群による「腸漏れ」だと考えられています。

脳内に有害物質が侵入すると、脳を守るために「免疫機能」が働きます。それによって脳内に炎症が起こると、認知症・うつ病・不安症・物忘れ・注意欠陥多動障害(ADHD)・自閉症・アルツハイマー病・パーキンソン病など、脳に関わる様々な症状が出現します。

「リーキーブレイン」を予防するには、まず「リーキーガット症候群」を予防または治療することが有効だと言われています。

運動誘発性胃腸症候群(GIS)

「運動誘発性胃腸症候群」は、食後に激しい運動をすると腹痛やガス・下痢などの胃腸症状が現れる病気で、特に強度の高い運動を2時間以上行うと起こりやすいそうです。

高FODMAP食品を控えると「運動誘発性胃腸症候群」が改善し、運動パフォーマンスが上がると一定数証明されているため、欧米のアスリートを中心に「低FODMAP食」が広がりをみせています。

ジョコビッチ選手はGIS?!

「グルテンフリー」を広めたプロテニスのジョコビッチ選手  は、実は「運動誘発性胃腸症候群」ではないかと考える医師がいるようです。
その場合、彼の体調がよくなったのは「グルテン」をやめたからと言うよりも、小麦に含まれる「フルクタン」と、乳製品の含まれる「乳糖(ラクトース)」いう発酵性の糖質(FODMAP)を摂取しなくなったからだと考えられています。

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炎症性腸疾患(IBD)

炎症性腸疾患(IBD)「炎症性腸疾患」は腸の消化管に炎症や潰瘍が生じ、出血・下痢・体重減少・発熱などの症状をおこす疾患の総称で、一般的には「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2疾患をいいます。
※「特異的炎症性腸疾」は細菌や薬剤など原因がハッキリ特定されている場合を意味する

世界的には欧州・北米・北欧に多く、日本・オーストラリア・ニュージーランド・南アフリカは中等度、他のアジア・アフリカ・南米には少ないとされ、人種的にはユダヤ人・白人に多く、有色人種にはあまり多くありません。

日本での発症率は、欧米の約1/5~1/10と推定されていますが、有病率は急激に増加していて、厚労省から「特定疾患」に指定され、特定疾患研究事業のもとに公費で医療費が補助されています。

参考: IBD LIFE クローン病と潰瘍性大腸炎患者さんの「したい!」を「できる!」へ  

クローン病

「クローン病」は、口腔からり肛門にいたるまで消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こり、腹痛・下痢・血便・体重減少などが生じる病気です。

主に10代~20代の若年層に多くみられ、2:1の割合で男性に多く発症します。

原因は遺伝的要因、ウィルスや細菌による感染症、腸との関連性など諸説ありますが、特定はされていません。

世界的にみると先進国に多く、北米やヨーロッパで高い発症率を示します。以前はアジア圏では稀な疾患とされていましたが、年々増加し続け、日本でも約4万人の患者さんが登録されています。

患者数が急増した背景には、内視鏡による診断法の向上や、「クローン病」に対する認知度が上がったことも関係していると思われますが、食事を含む生活習慣の西洋化の影響も大きいと考えられています。

潰瘍性大腸炎

「潰瘍性大腸炎」は、大腸の粘膜に炎症が起きることにより、びらんや潰瘍ができる原因不明の慢性疾患で、下痢・血便・腹痛が起き、重症になると発熱・貧血なども起こります。
また激しい炎症が続いたり、炎症が腸管壁の深くまで進行すると、様々な合併症を引き起こすこともあります。

クローン病は口腔から肛門まで消化管のどの部位にも炎症が起こるのに対して、「潰瘍性大腸炎」は炎症の部位が「大腸」に限局しているのが特徴です。
男女比はほぼ同数で、発症年令は10代~30代に最も多くなっています。

「潰瘍性大腸炎」も以前は稀な疾患とされていましたが、年々増加し続け、日本で約17万人の患者さんが登録されています。安倍晋三元首相が罹患されたことでも知られています。

「潰瘍性大腸炎」発病後、長期経過すると大腸ガンを発症するリスクが高まり、特に10年以上経過した方の発がんリスクが高いことが知られています。定期的な内視鏡検査によって早期発見することが重要とされています。



セリアック病

セリアック病「セリアック病」は、小麦・ライ麦・大麦に含まれるグルテンの断片(タンパク質)を摂取すると、小腸の粘膜(絨毛)が損傷され、栄養素の吸収不良が起こる自己免疫疾患です。

典型的な症状は慢性の下痢・体重減少・脂肪便などですが、人よって大きく異なり、中には成人になるまで自分がセリアック病だと気づかない人もいるようです。

「セリアック病」の人がグルテンを摂取し続けると、甲状腺疾患や消化管の特定のがん(小腸のリンパ腫など)のリスクが高まることが知られ、唯一の有効な治療法はグルテン除去食(グルテンフリー)のみで、生涯にわたり厳格なグルテンフリーを継続する必要があります。

もしも原因不明の慢性的な下痢が続く場合は、詳しい検査を受けるよう専門医が注意喚起ています。

セリアック病の主な症状
  • 症状は多様性に富み、他の疾患と臨床像が重複するため、セリアック病は過小診断されている傾向があるようです。
  • 小麦を主食とする欧米に多くみられる病気ですが、食生活の欧米化によってアジアでも増加傾向にあります。
過敏性腸症候群と誤診される可能性

「セリアック病」は以前は数千人に一人の珍しい病気と言われていましたが、世界的に患者数は年々増え続け、欧州においては人口の約1%(500万人以上)、日本にも約6万人の患者がいると推定されています。

「セリアック病」の認知度はまだ低く、診断できる病院も限られているため、実際の患者数は報告よりも多いと推測されています。特に日本においては認知度の低さから、過敏性腸症候群と誤診されている可能性も高いようです。

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